叶った、のかもしれない。
幼い頃、どうしても雀を捕らえたくて、仕掛けを作ったことがある。
仕掛けと言っても、子供のやることだから、たいしたものではない。
スズメの習性なんかも知らずやっているから、イメージで作った。
かごを用意し、そのかごの下に入った瞬間に紐をひっぱれば、棒が外れてかごの中にGET、というものだ。
まず、かごの下には来なかった。(よしんば来たとしても、あれじゃあ捕らえられないし、奇跡的にかごの中に入ったとしても簡単に逃げられるだろう。今思えば。)
すぐ近くに公園があり、そこにスズメが何羽もいるので、まず餌付けをしようと考えた。
そこで、パラパラと米をまき、続いて、家の庭に続くように米を落としていった。(イメージできるかなー。「花の道」って国語の教科書にあったの覚えてません?あの種が米バージョン。・・・わからんか・・・)
しかし、待てどくらせど(というほど多分待ってないのだけど)、スズメは我が家の庭には来なかった。
飽きっぽいワタシは、早々に諦め、憎憎しげに空を見上げたものだった。
先日、夜中近く、自分の部屋の雨戸を閉めようとしたら、フラワーバルコニーのどこからか、
バサバサバサッ
という、明らかに鳥の羽ばたきの音が聞こえて、何かがワッと飛んでいった。
あまりに突然のことに、思わず「ぎゃあ~」と叫んだワタシ。
(ワタシの部屋の窓辺はフラワーバルコニーになっていて、一応花が植えてある。今は枯れかけやけど・笑)
たまたま、この近くにとまっていたのだろうか?それにしてもえらい至近距離っぽかったなーと、その時は思って終った。
しかしまたも、今度は明るい時だ、水をやろうとプランターに手をかけると、
バサバサバサッ
と、なにやらプランターの下の方?から飛び出したものがあって、近くの(家の敷地内にはえているハナミズキの)木にとまった。
見ると、スズメだった。
きっと先日のあれもスズメだったのだろう、と思ったけど、雨でもないのになぜこんなところにいたのだろう?気に入ったのだろうか?と不思議に思っただけだった。
そして。
またもバサバサバサッで、
ついに、どこに、なぜいたのかわかった。
フラワーバルコニーとプランターの間に空間がある。(高さをそろえるために、下にいくつか鉢を置いているのだ)
今回は、あからさまにそこから出てきたので、
「ま、まさか・・・」
と思って、恐る恐るプランターをあげてみると・・・
下に、よくテレビや写真で見る、鳥の巣があった・・・。
・・・たまごもちゃんとあったよ・・・。
まさか、こんなところに作っているとは・・・。ポカーン・・・・
しばらくぼけっとしてたよ。
スズメについて調べてみる。
「木の虚、屋根の軒の隙間や人の住んでいない家や集合住宅の換気扇カバーの中や煙突、プレハブの鉄骨の隙間や穴など直径 3cm または 2.5cm × 4cm ほどの隙間さえあれば入り込める。
見た目には無理と思われるような隙間でも擦り抜けられるので、スズメの巣そのものは普段目に付かないことが普通だが、巣の真下付近には枯草などの巣材の残骸が散らかっていることが多いので、有無は確認できる。巣は地面近くには作らず、人の身長よりも高い位置に作ることが多い。」
確かに、ムリと思われるような隙間から入り、目につかないところに作っている。
地面から考えれば、人の身長よりも高い位置にある。
・・・でも、二階の窓辺なので、すぐ取れちゃう位置にあるんですが・・・スズメさんよ・・・。
しかしたまごまで生んでいたら、これはもうどうしようもない。
処理に困る・・・。
こうなったら早く孵化してもらって、飛んでってもらわないと。
あー・・・ベッドがすぐ近くで、ワタシ不眠になりやすいんですが・・・ですが・・・
なるべくお静かに願いたいものです・・・。
しかし、巣を発見してしまい、発見した現場を親鳥は見ているはずで(ハナミズキにとまっていたので)、
警戒心が強い(らしい)親鳥が、「こりゃアカンわ、逃げよ」って逃げたらどうしようと心配していたのだが(タマゴだけ残されても・・・)、
一応戻ってきたようです(母が戻ってきたのを目撃)。
まあ、良かった・・・。
しかし、今まで水とかジャーッってあげていたのを、気を使う日々になりそうです・・・。